NPO法人キャンサーネットジャパン > FAQs > 生活 > Q50:「新しい生活様式」を厳密に実行する必要はもう無いのでしょうか?
20代・患者・20代・Ph+ALL(成人急性白血病)・岐阜県

Q50:最近、アクリル板が無いのに向かい合っての食事、短時間マスクせずに会話、レストラン等でのバイキング形式再開などを日常生活やテレビなどで見かけます。「COVID-19の詳細も前よりは明らかになったため、『新しい生活様式』を厳密に実行する必要はもう無くなった」ということなのでしょうか。健康な人・治療中の人について、それぞれ教えてください。
20代・Ph+ALL(成人急性白血病)・岐阜県

A:
COVID-19が世界的に流行し、欧米を中心として罹患者、死亡者数が急上昇したときには、 日本でも同じようなことが起こるのではないかと心配されていました。
しかし、欧米でも死亡者数は減少し、アジア諸国ではそもそも欧米と比べて死亡者が著しく低いことが分かりました。

感染を防ぐ生活は、コロナ感染症のみならず、今後はインフルエンザの予防などにも有効です。
今年はコロナ以外の感染症が減少しているのは、みなさんの生活様式によるものと思います。 一方で、そのような生活様式は、経済などにも悪影響を及ぼします。
インフルエンザは年によっては、コロナ感染症よりも、はるかに深刻な感染症であるはずですが、 わたしたちは、生活様式を変えることはしていません。
コロナ感染症などのリスクを少なくすることと、その悪影響とのバランスを考える時期になっています。 健康な人では、いままでの生活を取り戻すことが必要ですし、 病気の方は、いままでどおり、注意した生活をすることが必要かも知れません。

コロナ感染症の一番の特徴は高齢者での重症化であることにも注意が必要です (逆に、若者のリスクは著しく低いので、生活様式を変えることのデメリットが大きくなります) 。
そういった意味では、コロナ感染症の実態が分かってきたことからも、 現時点ではそこまで厳格な感染予防策をとる必要がなくなっているのが事実かとは思います。
ただし、現時点でもコロナ感染症の風評被害は由由しき問題でもありますし、 今後の流行などには一定の注意を払う必要はあると思います。

2020.10.08up