NPO法人キャンサーネットジャパン > FAQs > 生活 > Q48:骨髄移植後3年経過。コロナにかかった場合、健康な方と症状はちがいますか。
20代・患者・急性リンパ性白血病

Q48:骨髄移植後3年経過しました。血液検査でも免疫力は十分にあることがわかっています。免疫抑制剤は週1回プログラフ0.2mg、2ヶ月に1回レミケード点滴(クローン病治療のため)です。この条件の人がコロナにかかった場合、どのくらいの確率で重症化するのか、もしくは20代の健康な方とほぼ同じ症状がでるのか知りたいです。仕事で毎日外出している主人がいるので、私も健康な方と症状がほぼ変わらないと分かると安心できます。よろしくお願いいたします。
20代・急性リンパ性白血病

A:
造血幹細胞移植を受けられた患者さんは感染症に対するB細胞による抗体の産生やT細胞による細胞性免疫が移植前の治療や移植後に投与されている免疫抑制剤によって低下していることが多いです。
そのため新型コロナウイルスに感染した場合に重症化する可能性はあります。

しかしながら移植を受けた患者さんに関しての感染症の頻度、重症度に関する報告は欧米を含めて極めて少ないのが現状です。
良いように考えれば、現実的には移植後の方が新型コロナ感染症に特別多く罹患したり、重症化していないのかもしれませんが、今後の報告を確認していく必要があります。

感染予防としては、手洗いを頻回に行い、不特定多数の多くの人が集まる場所に長時間止まるのは可能な限り避けていただき、身近な方が感染あるいは濃厚接触した場合には、PCR検査を含めてかかりつけの先生に、慎重に経過観察していただくのがよろしいかと思います。

2020.09.2up