NPO法人キャンサーネットジャパン > FAQs

Q76:食物でアレルギー症状が出ました。コロナワクチン接種をしても大丈夫でしょうか。
70代・肺がん・島根県

Q76:食物でアレルギー症状が出ました。コロナワクチン接種をしても大丈夫でしょうか。
70代・肺がん・島根県

Q.76
肺がんの手術後5年経過しました。
去年食べ物でアレルギーを発症し蕁麻疹が出ましたが、コロナワクチンの接種を受けても問題ないですか。
(患者家族・70代・肺がん・島根県)

A.
コロナワクチンによるアレルギーと食物アレルギーはほとんど関係がありません。
まれに、いろいろなものにアレルギー症状が出る人がいて、そのような人はコロナワクチンでもアレルギーが出やすいかも知れませんが、去年発症で、蕁麻疹程度であれば、コロナワクチンだと出やすいというわけではありません。

2021.5.11

Q75:新型コロナワクチンと免疫チェックポイント阻害剤について
(1)3年前に下咽頭がんの手術後、肺に転移し現在オプジーボ 点滴治療を2年続けています。60代・咽頭がん・滋賀県
(2)膀胱がんが術後3カ月で再発し、3週間おきにキイトルーダで治療中です。 ワクチン接種との間隔はどれくらい空ければよいですか。膀胱がん・滋賀県

Q75.

新型コロナワクチンと免疫チェックポイント阻害剤については、下記に詳細な記載があります。
ぜひ、ご参考にしてください。

日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成)
『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療についてQ&A
-患者さんと医療従事者向け ワクチン編 第1版-』
https://www.jsmo.or.jp/news/coronavirus-information/qa_vaccinel_3gakkai.html

2021.5.7

Q74:約15年前に前立腺がんと診断されましたが手術せず、 現在、フルタミドを服用中。コロナワクチンは支障ないですか。
80代・前立腺がん・鹿児島県

Q.74
約15年前に前立腺がんと診断されましたが、そのとき手術はしませんでした。
現在、フルタミド(錠剤)を1日3錠服用しています。コロナワクチンを接種しても問題ありませんか。
(患者・80代・前立腺がん・鹿児島県)

A.
一般的に、前立腺癌に対するホルモン療法は新型コロナワクチン接種に支障をきたすことはありません。
ただし、個別の病状により注意が必要な場合もありますから、主治医にご確認ください。

2021.4.26

Q73: 家族が白血病でビダーザ治療をしていますが、コロナワクチンを受けても大丈夫ですか。
70代・白血病

Q.73
家族が白血病でビダーザ治療をしていますが、コロナワクチンを接種して大丈夫でしょうか。
(患者家族・70代・白血病)

A.
わが国のCovid19に対するワクチン接種優先接種者には基礎疾患として、鉄欠 乏性貧血を除く血液疾患、治療中の悪性腫瘍を含む免疫機能が低下する疾患、ステロイド など、免疫の機能を低下させる治療を受けていることが含まれております。

シクロスポリンやタクロリムスなどの免疫抑制療法を受けている場合には、投与終了後3カ月以上経過するまでCOVID-19ワクチン接種を延期した方が良いとも考えられますが、これは免疫が最も抑制されている時期にワクチンを接種してもあまり効果が得られないというデータに基づいています。

一方、ワクチン接種を遅らせることは免疫獲得が遅れることになります。
アザシチジン(ビダーザ)投与中の患者さんに対するワクチンの効果に関しての報告は乏しく、どの時期に接種すべきかについては不明な部分が多いと思います。

ビターザを一時的に中止することができるくらいに病状が安定している場合には、中断後ワクチン接種に臨んでも良いかと思いますが、ビターザ中止により白血病が増悪する可能性があるのであれば治療続行が優先されるかもしれません。

現在の御病状に関して主治医の先生によく相談されてからCovid19ワクチンの接種時期をお決めになればよろしいかと存じます。

2021.4.21

Q72: 肉腫が再発して抗がん剤治療を受けています。コロナワクチンを接種しても大丈夫でしょうか。
70代・肉腫

Q:72
肉腫が再発して現在抗がん剤治療を受けています。今後も継続予定です。
新型コロナワクチンの接種について主治医に聞いたところ、知見がないからわからないとお返事でした。コロナ感染者が増えている状態で、通院が不安です。ワクチン接種をしたいのですが、接種しても大丈夫でしょうか。
(患者家族・70代・肉腫)

A:
患者さんの状態を承知しているわけではないので、その点はご理解いただきたいのですが、基本的に、肉腫の治療を行っている方でも(抗がん剤治療を含む)、ワクチン接種は可能と考えています。むしろ、抗がん剤治療で免疫の力は落ちていますから、コロナの重症化を防ぐためにも、ワクチン接種は勧められると考えています。
お役に立てば幸いです。

2021.4.14

Q71: 胃がんの手術を2回受けました。喉の手術もしましたがコロナワクチンを接種してもよいですか。
40代・胃がん・岩手県

Q:71
胃がんで二回摘出手術をしています。二回目の手術は二年ほど前です。
前月も喉のヘルペス手術をしましたが、悪性ではありませんでした。コロナワクチンを接種してもよいのでしょうか。
(患者・40代・胃がん・岩手県)

A:
胃の手術を受けていてもワクチン接種には影響がありませんので、積極的に接種を考慮すべきと思われます。

2021.4.14

Q70: B細胞性のリンパ腫患者です。ワクチン接種しても抗体ができない可能性がある場合でも接種した方がいいのでしょうか。
50代・濾胞性リンパ腫・静岡県

Q:70
B細胞性のリンパ腫患者の場合、covid-19 のワクチン接種しても抗体ができない可能性があるという研究結果がイギリス、フランスで報告されました。ワクチンは接種した方がいいのでしょうか。
(患者・50代・濾胞性リンパ腫・静岡県)

A:
確かにB細胞リンパ腫の患者さんで、リツキシマブやオビヌツズマブなどの抗CD20抗体を含む治療を行っていると、ワクチンを接種しても、抗体価が上がりにくい、または上がらないという懸念があります。
新型コロナウイルスの場合、ワクチンを接種した際に、抗体価を確認する検査は通常行わないので、実際にこれを確認することはできないのですが、インフルエンザなど他の感染症に対するワクチンではそのようなことが研究で確認されています。

ただ、ワクチンの効果は抗体価が上がる(B細胞に対する効果)だけではなくT細胞に対する効果もあるといわれており、それには抗CD20抗体の影響は少ないと考えられています。
また、抗CD20抗体を含むリンパ腫に対する治療を行った方で、ワクチンの副反応が強くでるといったことはいわれていません。
ワクチンによって新型コロナウイルス感染症にかかったとしても発症しなかったり、重症化しなかったりということが期待されているので、抗CD20抗体を使った治療を受けた方でもワクチン接種を受ける意義はあると思います。

2021.3.22

Q69:コロナワクチン注射について
(1)乳がんで左胸を再建しシリコンが入っているとき、左腕に接種しても大丈夫でしょうか 60代・乳がん・東京都
(2)腋窩リンパ節郭清があります。2回とも手術と反体側に注射すればよいのでしょうか。副反応が心配です。40代・乳がん・東京都

Q69:(1)

乳がんで左胸を再建し、シリコンが入っているため、注射はきき腕の右腕にするよう指示されています。コロナワクチン接種は利き腕でない方にすると聞きましたが、副反応で生活に支障が出ないか心配です。
(患者・60代・乳がん・東京都)

Q69:(1)-A

手術後の手術をした側(患側)への血圧測定や注射を控えることの指導をお受けになっていることが、ご心配の元になっていると思います。患側への注射が、リンパ浮腫を引き起こすことの根拠は明確ではありません。リンパ浮腫は1回の注射のような単発の刺激のみが原因になることはなく、何度も同じ場所に炎症を起こしたり、圧迫が加わったり、炎症をおこしやす体調であるなど要因が重なることで起こってきます。

注射の方法は、皮内、皮下、筋肉など一様ではありません。コロナワクチンは筋肉注射が行われ、筋肉層の厚い上腕にある三角筋への投与となります。注射の方法としては肩の筋肉をつまみ、血管(静脈)に入っていないことを確認して注射液を筋肉に入れます。皮下注射(インフルエンザの注射法)と比較して痛み感覚が重い感じとなります。注射部位に重い痛みが残るため、利き腕を避けて行うようにしますが、利き腕に行うことも問題ありません。腕を使いたくない方は臀部(お尻)の筋肉に注射することもあります。

 

Q69:(2)

医療従事者です。コロナワクチンを打つことになりました。乳癌術後10年、腋窩リンパ節郭清があります。ワクチンは2回とも手術と反体側にすればいいのでしょうか。同じ場所にすると副反応などが心配です。
(患者・40代・乳がん・東京都)

Q69:(2)-A

ワクチン接種は、2週間を開けて2回接種となります。1回目の注射をしたことの刺激は、数日で解消します。2回の接種で注射による副反応とは、炎症や痛みだと思いますが、同側で行っても重複することはないと思います。万が一、2回目の接種時に痛みなど違和感が残っている場合には、部位を変えることで回避いただければと思います。

(*一般社団法人日本リンパ浮腫学会より『リンパ浮腫診療ガイドライン2018年版第3版』では、リンパ浮腫発症の腕を除き、郭清した腕への注射や血圧測定を禁忌にはしていません)

2021.3.11
 

Q68: GVHDが継続してあり、10年間、プレドニン、 バクタ内服しています。 ワクチン接種に問題はないでしょうか。医療従事者です。
50代・B細胞性急性リンパ性白血病 ph +ALL・兵庫県

Q68:先日お問い合わせ致しましたところ、回答では問題ないとのことでしたが、GVHDが継続してありまして、10年間、プレドニン、バクタ内服しています。ワクチン接種に問題はないでしょうか。医療従事者です。
50代・B細胞性急性リンパ性白血病 ph +ALL・兵庫県

A:
10年前の移植で今もプレドニン内服とはかなりしつこい慢性GVHDですね。
プレドニンの内服量にもよりますが、今まで、プレベナーまたはニューモバックス、アクトヒブ、テトラビックなどの不活化ワクチン、水痘、麻疹、風疹、ムンプスなどの生ワクチン、季節性インフルエンザワクチンなどは移植後に受けていませんか?
通常、移植後1年以降で免疫抑制剤中止後、あるいはCD4陽性Tリンパ球数>200μLであれば、最近は上記のワクチン接種(生ワクチンは抗体価が低いときのみ)が推奨されています。

もしこれらのワクチンを打っていないのなら、CD4陽性Tリンパ球数が慢性GVHDの治療により抑えられている可能性があります。

かりにCD4陽性Tリンパ球数が<200/μLであっても、ワクチンの効果が乏しいというだけでワクチンを打っていけないということではありません。
現在の新型コロナウイルスワクチンはコロナウイルスが人間に感染するときに用いているウイルス突起と同じ蛋白を体内で作らせるmRNAという遺伝子をワクチンとして用いています。
この蛋白を作る過程は慢性GVHDが続いていてもプレドニンを飲んでいても全く影響なく作れると思いますが、それに対する免疫(抗体)を作る力が、もしかしたら弱くて、あまりコロナ感染を有効に阻止できるほどの抗体が作られない可能性はあります。
あくまでも効果の問題で、副反応の頻度や程度は健常人と同等であろうと思われます。過去のワクチン接種時にアナフィラキシーという強いアレルギー反応が出た既往がある場合だけは要注意(というか打たないほうが良いでしょう)です。

バクタを服用している理由はおそらくニューモシスチス・カリニ肺炎の予防目的でしょうから、それなりに今もある程度免疫抑制が続いているという主治医の判断があると思いますが、バクタの服用自体はワクチンの可否には影響しません。

ただ、プレドニンの量とその必要性、今の慢性GVHDの活動性(活動性が強ければ、ワクチンのアレルギー的な副反応が強く出る可能性は否定できません)など、主治医しかわからない点が多いので、今、薬を処方してもらっている主治医によくご相談ください。

2021.2.25

Q67:医療従事者です。移植から10年目ですが、ワクチン接種をして大丈夫でしょうか。
50代・B細胞性急性リンパ性白血病 ph +ALL・兵庫県

Q67:医療従事者です。移植から10年目ですが、ワクチン接種をして大丈夫でしょうか。
50代・B細胞性急性リンパ性白血病 ph +ALL・兵庫県

A:
移植して10年目ということは、慢性GVHDが持続していない限り、もう免疫抑制剤もずいぶん前に中止されているでしょうし、原病の再発リスクも極めて低いと思います。
さらに医療従事者ですか。頑張られていますね。

おそらく、新型コロナウイルス感染症に対する重症化高リスクには該当しませんが、医療従事者という点が感染高リスクかと思われます。
医療従事者は一般の方々の前(2月中旬~3月)に新型コロナウイルスワクチンの接種希望調査があると思われます。おそらくファイザー社(もしくはモデルナ社)のワクチンです。

CDC*の情報によると1回の接種で50%以上、2回の接種で95%以上の方に、少なくとも数ヶ月は重症化防止効果が期待されています。感染防止の点でも、ほとんど無症候性感染で収まると考えられており、後に述べる副作用のリスクよりは、有症候感染及び重症化の防止の利益の方が大きく上回ると考えられています。
*疾病対策予防センター:Centers for Disease Control and Prevention:CDC

国内も治験結果の解析が週明けにも行われ、すぐに医療従事者から接種が開始されると思います。

基本的には副作用の頻度は少なく、インフルエンザワクチン < 新型コロナウイルスワクチン < ペニシリンと言われています。
その多くは注射部位の発赤・腫脹・疼痛、発熱、倦怠感などで、2回目の接種で多いとされています。重篤な副作用はアナフィラキシーというアレルギー反応ですが、極めてまれで、ほとんどは注射後15-30分以内に発症します。

接種機関ではおそらく接種後15分の経過観察を行うと思いますが、それはこのアナフィラキシーに適切に対処するためです。
ですから、過去に何らかの薬や食べ物でアレルギーが出た既往などを問診時に伝えていただいた上で、接種可能と判断された場合は積極的に接種いただいた方がよいと思います。

2021.2.3

Q66:治療中に予防接種受けてもよいですか

Q66:抗がん剤治療中にインフルエンザなどの予防接種は可能ですか。予防接種を受ける場合は主治医の許可が必要ですか。予防接種が可能であれば積極的に受けるべきですか。

A:
今まで同様、予防接種を受けることは可能です。抗がん剤治療中の場合は予防接種を受けるのに適したタイミングがあるので、主治医にご相談の上、時期を調整してください。ホルモン療法は予防接種を受ける時期に制限はありません。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q65:オンライン診療が広まらないのはなぜでしょうか

Q65:受診している病院がオンラインに対応していないのですが、なぜでしょうか。

A:
コロナ禍以前には、がんは一定の規模以上の病院ではオンライン診療の保険適用になっていませんでした。コロナ禍で一時的に条件が緩和され、がんのオンライン診療が可能になりましたが、インフラが整っていない、オンライン診療に不慣れであるなどの理由でオンライン診療が進んでいない状況です。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q64:オンライン診療を上手く活用するには、どうしたらよいでしょうか

Q64:対面に比べオンラインや電話では伝えることの難しさを感じるのですが、どのようにコミュニケーションをとればよいでしょうか。

A:
オンラインや電話の診療では限られた時間となるため、主治医に自分の聞きたいこと、話したいことを上手く整理して伝えることが大切です。話したい内容が、病気のこと、生活のこと、心のこと、治療のこと、治療後のことなど多岐にわたることも多いので、その場合には、看護師さんや相談支援センターなど患者さんと電話でのコミュニケーションになれているスタッフに、ご相談されることをお勧めします。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q63:住んでいるところとは別の都道府県にある病院に行ってもよいでしょうか

Q63:実家の近くの病院に通いたい、診てもらいたい先生がいる病院に行きたいという理由で都道府県境を超えて受診することはできますか。

A:
都道府県境を超えての受診では2週間の待機が必要なので、待機中は医療機関と十分に連携するなど病院と相談する必要があります。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q62:がん検診に行くことは問題ないでしょうか。

Q62:経過観察中ですが、定期検診に行くことは問題ないでしょうか。

A:
コロナ禍で明らかにがん検診が減りましたが、感染対策を行いつつ必要なタイミングで受診されることをお勧めします。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q61:コロナ禍でも定期検診にいくべきですか

Q61:経過観察中ですが、定期検診に行くことは問題ないでしょうか。

A:
術後フォローアップについては神経質になりすぎず、ある程度は延期することも考慮されるべきと思います。ただ、半年や1年など長期の延期は避けたほうがよいと思います。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q60:病院の備品など衛生状況が気になりますが、感染リスクはないでしょうか

Q60:診察室のタオルなどは患者ごとに交換されていないことがありますが、感染リスクはないのでしょうか。

A:
病院によってはディスポーザブルのシートなどを使用しているところもありますが、そうでない場合でも普通に使用しているだけで感染リスクになるとは考えにくいです。そのうえで、粘膜に近づけない、消毒液を持参する、手洗いをこまめに行うなど自己防衛策をとることをお勧めします。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q58:乳房再建手術は、どのタイミングで行えばよいでしょうか

Q58:コロナ禍で手術が延期されている状況ですが、乳房再建手術は、いつ行えばいいのでしょうか。

A:
現在は手術が再開されているところも多いので、受診されている病院で相談されることをお勧めします。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3

Q57:コロナ禍で医療従事者として患者さんのご家族の対応に工夫することはありますか

Q57:コロナ禍で外来の付き添いや入院時の面会が制限されたご家族には、どのように対応すればよいでしょうか。

A:
ご家族の気持ちを考えながら病院におけるルールをご理解いただくよう真摯に対応することが必要です。

オンライン乳がん市民公開講座Q&Aより 
2020.10.3