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Q88:がん治療のため他県(居住地区以外の自治体など)での治療は可能でしょうか。

Q88:がん治療のため他県(居住地区以外の自治体など)での治療は可能でしょうか。

Q.88

がん治療のため他県(居住地区以外の自治体など)での治療は可能でしょうか。可能な場合、特殊な手続きは必要ですか?どのような手続きをするのでしょうか。
(患者)

A.
遠隔地からの通院が困難な場合、このようなコロナ禍の下では、可能であれば地元の病院との連携が良いのではないかと思います。受け入れ先と今の病院との調整も必要かもしれません。病院とご相談されることをお勧めします。

オンライン市民公開講座「コロナ禍における上手な医療のかかり方」Q&Aより
2021.7.18

 

 

Q75:新型コロナワクチンと免疫チェックポイント阻害剤について
(1)3年前に下咽頭がんの手術後、肺に転移し現在オプジーボ 点滴治療を2年続けています。60代・咽頭がん・滋賀県
(2)膀胱がんが術後3カ月で再発し、3週間おきにキイトルーダで治療中です。 ワクチン接種との間隔はどれくらい空ければよいですか。膀胱がん・滋賀県

Q75.

新型コロナワクチンと免疫チェックポイント阻害剤については、下記に詳細な記載があります。
ぜひ、ご参考にしてください。

日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成)
『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療についてQ&A
-患者さんと医療従事者向け ワクチン編 第1版-』
https://www.jsmo.or.jp/news/coronavirus-information/qa_vaccinel_3gakkai.html

2021.5.7

Q46:乳がんの経過観察中です。この状況下で検査には予定通り行くべきでしょうか。
50代・患者・乳がん・三重県

Q46:乳がんの経過観察中です
6年目の検査を控えています。検査には予定通り行くべきでしょうか?通院先が東京都なので迷っています。
50代・患者・乳がん・三重県

A:
落ち着いてきたように見えた新型コロナウィルス感染拡大については、全国で再び増大しています。そのような中でのご不安もあろうかと思います。
ケモ(化学療法)中の定期検査はルーチンではありませんが、ホルモン療法中(10年)は年に一回程度の検診が推奨されています。今までに同様の質問があり、専門の先生にお答えをいただいています。
【Q.44】(乳がん)、【Q.13】(*がん種は違いますが「子宮頸がん」カテゴリーから見ていただくと探しやすいです)。ぜひ、ご参照ください。

また、下記のサイトもご参考にしてください。
《日本がん学会サイト:新型コロナウイルス感染症とがん診療について(患者さん向け)Q&A》
・「がん治療後の経過観察のための検査がありますが、受けるべきですか?」
・「現在、がんの治療を受けています。延期した方がよいのでしょうか?」
http://www.jca.gr.jp/public/c_q_and_a.html

《日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成):新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療について(患者さん向け)Q&A》
・「新型コロナウイルス流行期におけるがん関連の検査について:がん治療後の経過観察のための検査がありますが、受けるべきですか?」
http://www.jsco.or.jp/guide/index/page/id/259#qa

2020.08.9up

Q44:乳がん治療中(タモキシフェン)。毎年1年に一度の定期検査はコロナ感染のリスクを考えて延期した方がいいでしょうか
40代・乳がん・東京都

Q44:乳がん治療中(タモキシフェン)です。毎年1年に一回程、マンモグラフィー、エコー、CT、などの定期検査を予定してます。コロナ感染予防や、病院の逼迫を鑑みて、コロナ禍の社会では、再発転移を発見するための検査は、延期した方がよいのでしょうか。コロナ感染も再発も不安です。
40代・乳がん・東京都

A:
ご質問ありがとうございます。新型コロナウィルスの感染拡大が終息していない中での定期健診についてはご不安もあろうかと思います。
がん種は違いますが、同様の質問がQ.13に掲載されています。また、日本癌学会の「新型コロナウイルス感染症とがん診療について(患者さん向け)Q&A」に次のQAが掲載されています。
「3)がん治療後の経過観察のための検査がありますが、受けるべきですか?」、「●治療全般のこと1)現在、がんの治療を受けています。延期した方がよいのでしょうか?」。(http://www.jca.gr.jp/public/c_q_and_a.html
加えて、日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成)「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療について(患者さん向け)Q&A」の「●新型コロナウイルス流行期におけるがん関連の検査について 3)がん治療後の経過観察のための検査がありますが、受けるべきですか?」(http://www.jsco.or.jp/guide/index/page/id/259#qa)こちらも参考になるかと思います。
また、このページに「COVID-19関連情報リンク集」は随時アップデートしていますのでご参照ください。
まだまだ油断できませんが、少しずつ予防法も分かってきています。一緒に乗り越えていきましょう。

2020.07.25up

Q42:「新しい生活様式」について、今後通院する際に患者が気を付けることはありますか
20代・小児がん・東京都

Q42:新しい生活様式、という言葉が聞かれるようになりましたが、通院で病院を訪れる際に、患者側が気をつけることはありますでしょうか。
また、医療者が患者に「こうしてほしい」と思うことはありますでしょうか。
20代・小児がん・東京都

A:
主治医に、免疫が下がっているかどうかを確認してください。免疫が下がっている場合には通院の交通手段や病院内の待合室の過ごし方も良く考えなければなりません。
すでに治療を終えている患者さんについては、問題はありません。必要以上に心配せず、病気のない人と同程度にウイルスに気をつけてもらえばよいです。
実際には、10歳以下の小児がん患者が新型コロナウイルスに感染しても、重症になることはほとんどありません。10歳~20歳は重症になる人が少しいますが、20歳以上に比べるとずっと少ないようです。

2020.06.09up

Q27:補助化学療法中で休職中です。看護師の仕事復帰の時期はどうしたらいいでしょう
30代・胃がん・福井県

Q27:現在補助化学療法中です。職業は看護師をしています。(現在休職中)免疫力も低下するため、感染リスクが不安ですが仕事復帰時期はどのように考えたらいいでしょうか。
30代・胃がん・福井県

A:
職場とは、どのように復帰について相談をされているのでしょうか。
また、現在の補助化学療法の副作用(手足症候群や倦怠感、好中球減少など)とは、どれくらい付き合えておられるでしょうか。
看護の職場もいろいろあります。感染者が多く集まる勤務地もあれば、そうでもないところもあります。
感染のしやすさについてのご自身の体調について理解し、職場の感染のリスク(仕事内容)についても想定しながら、復帰の時期や場所を見極めてください。
リスクについてはっきりしない部分は残ります。しかし、データなど客観的に認識できる部分はあります。
大雑把に体調や職場を捉えるよりも、判ることを明確に把握できると安心できる復帰の仕方が見えてくると思います。
2020.05.07up

Q26:治療中に高齢者介護施設で勤務していますが対策やアドバイスをお願いします
60代・前立腺がん・徳島県

Q26:高齢者介護施設に勤務しながら抗がん剤治療をしています。大きなリスクを抱えながらの生活ですが、主治医から明確な対策についてのアドバイスがありません。治療について、および、日常で気を付けることがありましたら教えてください。
60代・前立腺がん・徳島県

A:
抗がん剤治療中に気をつける点については、使われている抗がん剤の種類によって出てくる副作用の種類、時期、程度等が違いますので、主治医の先生に直接お尋ねになるのが良いです。
主治医の先生に伺われる前に、ご自分が受けられている抗がん剤にどんな副作用があるか、自分にとって気になる副作用は何か、日常生活や仕事の上でご自分が困りそうな副作用はないかなど情報を整理されておくと良いでしょう。
その上で、気になる副作用について主治医にご相談されると、ご自身の気をつけないといけない点を理解しやすくなるかも分かりません。
主治医の前に行くと緊張して言葉や質問が出にくいことはままあることです。訊きたい点をメモ書きして持参されると、ご自身が言えなかったり言い忘れたりすることがないと思いますし、医者、医療者側もそのメモ書きをもとに頭を整理して話がしやすくなります。
漠然と対策を教えてくださいと言っても、求めたい答えは得られないです。明確な対策を上手に引き出すためのテクニックと思って取り入れていただければ幸いです。

日常で気をつける点については、2020年5月4日に、厚生労働省のHPに掲載された新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の実践例が参考になると思います。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html
具体的には、手洗い、マスク、顔を触らない、体調不良時は主治医へ相談するといったことが中心になると思います。マスクを使う場合、鼻を出したりしない、マスクの表面を触らない、などの基本的な手技も重要です。適切に使えないとかえってリスクになります。
介護施設では、利用者さんとの接触は避けられないと思いますが、できるだけ、利用者さんが集まる機会を減らしたり、集まる場合には人と人との距離をとって、換気をよくしたりするなどの注意が必要です。
職員同士での会議(できれば少人数、短時間)や昼食時(できれば職員ごとの食事時間をずらす)も同様に間隔をとる、換気をするなどの注意が必要です。 手をしっかり洗えるなら手袋は不要ですが、排せつ物や体液などを扱う時にはエプロン、手袋が必要です。 また、こまめな環境整備(とくに高頻度に人や物が接触する面、場所の消毒など)が重要です。
体調不良の利用者さんへの対応、面会規制などは勤務されているご施設でのルールがあると思いますので、そちらを確認しておきましょう。

2020.05.07up

Q25:タグリッソ服用中に感染したらすぐにPCR検査受けられますか
60代・肺がん・兵庫県

Q25:タグリッソ服用して約1年になります。 新型コロナウイルスに感染した場合、最初に主治医に報告しますが、すぐにPCR検査は してくれるのでしょうか。また、陽性の場合、アビガンの 投与はしてくれるのでしょうか。大阪府で6月ごろ 治験開始と聞いているワクチンを希望することは可能でしょうか。
60代・肺がん・兵庫県

A:
タグリッソの内服は新型コロナウイルス感染症のリスクを高めないと思いますので、まずは過剰に心配する必要はありません。PCR検査の適応範囲については議論のあるところですが、患者さんにとって大切な、「医療に必要な場合」はほぼ確実に検査可能です。「医療に必要な場合」とは、新型コロナウイルス感染症かどうかで、治療や対応が変わる状況です。
アビガンも本当に有効かどうかはまだ不明です。
現状では国が無償提供している施設も多いですが、有効性データも、抗がん薬であれば承認されない程度のものしかありません。治療を提案された場合は、メリットとデメリットをご検討ください。
ワクチンについては、「治験」ですのでメリットがあるかはまだ分かりません。がん治療中の方を対象とするかも分かりませんので、はじまった後に施設にお尋ねください。
より大切なことは、有効なことが分かっているインフルエンザワクチンなどを、確実に行うことです。

2020.05.07up

Q24:手術でリンパ節を6つも切除しました。COVID-19に感染したら重症化しやすいですか
40代・粘液性脂肪肉腫・東京都

Q24:2016年5月にリンパ管を広範囲に切除し、その後は再発転移なく元気に過ごしていますが、二回ほど、蜂窩織炎でかなり大変な思いをしています。 やはり、治療が終わっていても、リンパ節を6つ取っていることを考えると、新型コロナウイルス感染症に罹った場合も普通の人より重症化しやすいのでしょうか。
40代・粘液性脂肪肉腫・東京都

A:
脂肪肉腫の手術を4年前に行われ、その後、2回蜂窩織炎を生じられたとのこと、腫瘍切除に伴う障害に加えて、炎症や腫れで大変な思いをされたことと思います。
四肢の腫瘍・肉腫の切除後、患肢に『蜂窩織炎』を起こしてしまうことがまれにあります。これは、特に、太ももの内側や膝の裏側、脇の下などの手術をした時、大きな腫瘍を切除した後に生じやすい傾向があります。
このような場所を手術すると、もともとそのあたりにたくさんあるリンパ管、リンパ節などを一緒に切除することになり、術後、患肢のリンパ液の流れが悪くなり、「リンパ浮腫」という状態になることがあります。「リンパ浮腫」の程度はさまざまですが、患肢が腫れぼったくなったり、重だるい感じがすることがあります。
このような「リンパ浮腫」を生じた手足は、感染に対して弱い状態になり、そこに、ひっかき傷などによって皮膚にできた小さな傷から細菌が感染して、発赤や痛み、熱感を生じたものが『蜂窩織炎』です。蜂窩織炎の原因になる細菌には多くの種類がありますが、最も一般的なものはレンサ球菌とブドウ球菌です。治療は、原因となっている最近に対する抗菌薬の使用が中心になります。
肉腫の手術後の「リンパ浮腫」、『蜂窩織炎』は、主にこのような原因で生じると考えられるので、特段ウイルス感染とは関係ないと考えられます。また、ご相談の方は、術後、再発転移なくお元気にお過ごしとのことですので、特に全身の免疫力が低下していることもないと思います。
これらのことを考えると、現時点で、ことさらウイルス感染に弱いということを心配される必要はないのではないかと思います。また、新型コロナウイルスは呼吸器感染症を生じるウイルスであることを考えると、手足の手術でリンパ節を取ったことが病気の重症化につながるとは考えづらいと思います。
普通の方と同じように、マスク、手洗いなど呼吸器感染予防をしっかりされること、「リンパ浮腫」を悪化させないように、マッサージや、必要に応じて弾性ストッキングを使用されること、患肢のスキンケアを丁寧に行って細菌感染の原因となる傷を作らないこと、が大切ではないかと思います。
ご回答が少しでもお役に立てば幸いです。
2020.05.02up

Q22:COVID-19かもしれない場合、通院している病院への移動方法を教えてください
40代・多発性骨髄腫・茨城県

Q22:2週間に一度、都内の病院で抗がん剤治療を受けています。住まいは北関東です。COVID-19かもしれない場合は保健所に電話して、病院にも電話をしますが、もし治療している都内の病院へ入院となった場合、どのような方法で移動すればいいのでしょうか。自分では都内まで運転できません。
40代・多発性骨髄腫・茨城県

A:
遠方の患者さんは市役所か保健所に聞いて最寄りの感染指定病院に連絡し、症状等を述べ指示に従ってください。自家用車で行くのがベストですが、無理ならマスク着用で公共交通機関を利用するのが良いでしょう。

2020.05.02up

Q20:治療中です。ポートの感染で発熱したこともあります。今後の注意点を教えてください
患者家族・50代・大腸がん・東京都

Q20:家族が大腸がんで4月に放射線を受けました。抗がん剤治療も継続しています。 先日は鎖骨下のポートに感染があり発熱しました。 現在は平熱ですが、もし発熱があった場合、風邪やインフルエンザなど、それらと区別できるようなCOVID-19の特徴的な症状はありますか。咳も時々していますが、これについても心配になってしまいます。
患者家族・50代・大腸がん・東京都

A:
COVID-19はコロナウィルスが原因です。コロナウィルスは風邪の原因の一つですので、症状も「風邪」と基本的には変わりがないです。
さらに最近分かってきたことはCOVID-19に罹患した患者さんのうち、大部分が「軽症〜無症状」のようです。

COVID-19で気をつけた方が良い症状は「進行性」の「息苦しさ」です。
「進行性」とは、時間ないしは日の単位で増悪することなので、1週間前から息苦しいけど、悪化はしていないという場合には、コロナウイルスなど感染症による症状の可能性はかなり低いです。
さらに、症状は「身体を動かしたとき」に最初に出ます。
休んでいるときに苦しい感じがすることは「肺が原因」の可能性がかなり低いです。
症状が出てからも、動き出してから徐々に苦しくなるのが特徴です。

5月になったので、風邪やインフルエンザも減ってきていますが、皆様がコロナ感染症になる可能性は、極めて低いです。
例えば、当院では相当数の抗がん剤治療を実施していますが、コロナ感染症で重症になった人は「0人」です。
他の疾患と比べると実感が湧くかも知れません。
3月の交通事故による負傷者は33,000人、死者数は239人と、同月のコロナ感染症より遥かに多いです。
結核は年間で20,000人弱が罹患し、2,000人弱が亡くなります。
別ですが、
欧米より先に感染者がいた日本のコロナ感染症が、このあと欧米を超えるスピードで増える可能性はかなり低いです。

欧米のように爆発的に増えていれば
コロナ感染症をはじめとして、感染症は予防することで、罹患の可能性が下がります。
日常生活に悪影響のない程度に予防することは大切ですが、
過度に心配してストレスにならないように気をつけてください。

2020.05.05up

Q19:治療後で持病に喘息もありますが、重症化しやすいのでしょうか
60代・直腸がん・東京都

Q19:昨年2月にストーマ造設、6月に肝臓への転移箇所を摘出し、今年2月まで抗がん剤治療をして5月末に大腸カメラの予定です。病院内でコロナ感染があり不安です。持病に喘息もあります。がん患者は重症化すると言われていますが、感染しやすいということはあるのでしょうか?
60代・直腸がん・東京都

A:
Covid19感染症の実態が十分に解明されておらず、がんを罹患した患者さんが、一般の方と比較してCovid19に感染しやすいかどうかのデータはありません。がん手術後の患者さんの感染リスクは、一般の方と同等と考えられています。
ただし、術後の合併症が長引いた状態や抗がん剤治療の副作用で白血球が低下した状態などの免疫力が低下した状況では、Covid19感染が重症化しやすいことが推測されます。喘息などの呼吸器の持病がある方も注意が必要です。
医療者は、Covid19から自分だけではなく患者さんを守るよう訓練されています。特に、抗がん剤治療に携わる部署の担当者は細心の注意を払っているのが現状です。院内感染がある場合は特に注意を払っていると推測します。患者さんご自身が自分を感染から守る意識は大切ですが、過度に神経質にならないようにすることも大切です。

2020.05.04up

Q18:どの程度体調が悪ければ予約外でも病院に行くほうがいいのでしょうか
40代・慢性リンパ性白血病・東京都

Q18:病院へ行くのも新型コロナウイルス感染のリスクがあると思います。熱が無い場合、どの程度体調が悪ければ、予約外でもかかりつけの病院に行くほうがいいのでしょうか。医療機関にも、主治医にもなるべく迷惑はかけたくないのですが、放置して悪化するのも心配なので教えてください。
40代・慢性リンパ性白血病・東京都

A:
慢性リンパ性白血病といっても、無治療経過観察中、治療後の経過観察中、(イブルチニブなどの)治療中か、状態によって違うと思います。ただ、一般的に新型コロナウイルス感染症の流行がみられてるからといって、ふだんより早めのタイミングで診察を受けた方がよいということはないと思います。逆に、外出をしたり病院に行くことは心配だったり、医療機関に負担をかけてはいけないと遠慮があるかもしれませんが、そのことで受診を控えることは考えない方がよいでしょう。人は普段から頭痛、下痢・・などさまざまな症状が時々あると思いますが、まずはふだんと同様に対処することをお勧めします。新型コロナウイルス感染症の心配という点では、発熱がなくても、咳や息切れなどの呼吸器症状があったり、倦怠感が強い場合にはかかりつけの医療機関に相談してみるのがよいでしょう。

2020.05.04up

Q17:免疫抑制剤を使用している患者の治療データはありますか
20代・Ph+ALL・岐阜県

Q17:約3年前に骨髄移植をし、現在は免疫抑制剤とステロイドを服用しています。免疫抑制剤を使用している患者のCOVID-19の治療データはありますでしょうか。もし私が今感染した場合、第1選択となる治療があれば教えてください。
20代・Ph+ALL・岐阜県

A:
免疫抑制剤使用患者さんでのCOVID-19治療データは恐らくまとまったものはないと思います。多数例治療している病院の先生が感覚的にご存知かもしれませんが。基本的には酸素投与、重症化したらステロイドなどの対症療法になると思います。罹らないこと、罹ったかなと思った時に担当医に相談することだと思います。

Q16:免疫チェックポイント阻害薬で治療中です。新型コロナに感染したら治療は休薬になりますか
40代・頭頸部がん

Q16:免疫チェックポイント阻害薬で治療中で薬が効いています。もし自分が新型コロナに感染し軽症だとしたら、また家族が感染し濃厚接触者となったとしたら、自宅待機になります。それでがん治療は休薬になりますか。新型コロナに罹患したら、せっかく著効しているがん治療を中止しなくてはならないのでしょうか。
40代・頭頸部がん

A:
まだまだ限られた報告しかありませんので現時点における見解となりますが、COVID-19の感染リスクが高くなった要因として、3ヶ月以内の化学療法、全身状態が不良(PS不良)、造血器腫瘍などが指摘されています。また、特定のがんに対する治療法が感染リスクをあげるかどうかについては明らかでなく、免疫チェックポイント阻害剤などのがん免疫療法の実施自体がCOVID-19の感染リスクになるとの報告はされていません。また、がん患者さんがCOVID-19に感染した場合の重症化(生命の危機に陥る)リスクとしては、原発性肺癌もしくはその他の癌の肺転移、ARDS(急性呼吸窮迫症候群)、好中球減少症、14日以内の化学療法の実施が指摘されています。したがって、コントロール不良の合併症(心疾患、肺疾患、糖尿病など)がなく、全身状態が良好で、免疫チェックポイント阻害剤投与前に感染兆候を全く認めていない場合は、必ずしも免疫チェックポイント阻害剤の投与を休止する必要まではないと考えられます。

ご質問にある、COVID-19に患者さんご自身が罹患された場合、もしくは、ご家族が罹患し患者さんが濃厚接触者となった場合は、感染から回復、もしくは、濃厚接触から14日間については、現時点では免疫チェックポイント阻害剤の投与は休止すべきと考えられます。なぜならば、COVID-19の重症化の原因として「過剰な免疫反応」が指摘されており、現時点では免疫チェックポイント阻害剤がその後押ししないとは言い切れないからです。
また、免疫チェックポイント阻害剤に著効している場合に同剤を一時中断することについてはあまり気にされる必要はないと考えられます。本剤は投与を止めたとしてもしばらく効果は残る(個人差はあるものの数ヶ月程度)という特長を持ちますので、COVID-19感染に罹患してしまった場合はまずはその治療に専念していただき、完治されてから免疫チェックポイント阻害剤の投与再開を検討してください。

いずれにせよ、投与の継続および中止(休止)については、主治医の先生とよくご相談ください。
本見解は、2020年5月3日現在までの情報に基づいておりますことを申し添えます。

2020.05.04up

Q14:万が一感染したら病院の指定は何を基準に選択すればよいでしょうか
50代・腺様嚢胞癌・千葉県

Q14:万が一感染したら病院の指定は可能なのか、指定は何を基準に選択をしたらよいのかわかりません。経過観察をしているか否かにかかわらず、感染した場合はがん治療の主治医に連絡すべきですか。がんの治療経過を共有してCOVID-19の治療にあたってくれるでしょうか。
50代・腺様嚢胞癌・千葉県

A:
発熱や、咳、咽頭痛などがあり、感染の疑い症状がある際にはまずは、現在の主治医にご相談してみてください。
また、新型コロナに濃厚接触のある際には、お近くの保健所にご相談してみてください。もし、新型コロナ感染と確定された場合には、新型コロナは、指定感染症になっていますので、指定病院での治療が必要になります。その場合にも、受診された病院で相談されることをお勧めいたします。

2020.05.03up

Q13:経過観察中です。診察は延期を検討したほうが良いでしょうか
40代・子宮頸がん・東京都

Q13:経過観察中です。次回の診察は通常5月末を予定していましたが、診察は延期を検討したほうが良いでしょうか。その場合、どの程度、延期することは可能でしょうか。
40代・子宮頸がん・東京都

A:
電話やオンライン診察ができるか、延期してもよいか、予定通りがよいかなど主治医の先生とご相談下さい。何か気になる症状があれば、予定通り受診された方が良いと思います。

2020.05.03up

Q12:ワクチンが開発されたら、抗がん剤を使用している患者にも効果はあるのでしょうか
50代・多発性骨髄腫・神奈川県

Q12:COVID-19に対するワクチンが開発された場合、多発性骨髄腫の治療で抗がん剤を使用している患者に効果はあるのでしょうか。その場合、副作用が心配です。また、抗がん剤の新薬を試す場合には入院が必要になりますが、COVID-19が収まるまで止めた方が良いでしょうか。
50代・多発性骨髄腫・神奈川県

A:
COVID-19に対するワクチンは未だ開発されていませんので、現時点で 多発性骨髄腫の治療で抗がん剤を使用している患者さんに効果があるかはわかりません。ただ、一般論として多発性骨髄腫そのものの影響や薬剤の影響で免疫機能が落ちて、普通の方よりもワクチンの効果が落ちる可能性はあります。多発性骨髄腫の治療で抗がん剤を使用している患者さんでも、ワクチンが開発されれば投与するべきだと思います。但し、病原体を弱毒化して投与する生ワクチンは除きます。抗がん剤の新薬を試す場合の入院に関しては、施設によって対応が異なりますので、主治医の先生とよくご相談ください。

2020.05.02up

Q11:新型コロナ感染を疑われた場合、早期にPCR検査出来ますか
50代・肺がん・奈良県

Q11:私は肺がん患者です。肺がん患者が新型コロナウイルス陽性が疑われた場合、早期にPCR検査や感染初期に重症化リスクを下げるアビガン等の投与をしてもらえるのでしょうか。
50代・肺がん・奈良県

A:
日本では観察研究や特定臨床研究に参加している施設に入院すれば、軽症あるいは無症状のうちから研究としてアビガンを服用できる可能性があります(もちろん同意書にサインしてからです)。いずれの場合も妊婦さんはアビガンを服用できません。
 詳細続きはこちらをご覧ください。
2020.05.01up

Q10:放射線治療で肺にも少し照射しています。感染した場合、重症化リスクは高いのでしょうか
30代・乳がん・東京都

Q10:術前化学療法→全摘後の放射線治療が1年半前に終了しました。現在ホルモン療法中です。肺にも少し照射されているため、新型コロナウイルスに感染した場合、重症化のリスクは高いのでしょうか。ホルモン療法中の患者は、重症化リスクが高い群に入るのでしょうか。
30代・乳がん・東京都

A:
放射線治療を受けた経験と重症化のリスク、およびホルモン療法中の重症化のリスクに関するデータはありませんが、影響はないと考えられています。

2020.05.01up