監修
渡邊 知映
( わたなべ ちえ )
昭和大学保健医療学部 教授
がんの進行や治療は、治療後の性生活・ 妊娠・出産といった性機能や生殖機能に影響を与えることがあります。
がんと診断されたばかりの頃はそんなこと考える余裕がないかもしれませんが、治療がひと段落ついたころ、日常生活の幅が広がるにつれて疑問が沸いてきたり、誰に相談してよいか迷うことがあるかもしれません。話しにくい事柄かもしれませんが、正しい知識を持つことは他の副作用と同様にとても大切なことです。このサイトがセクシュアリティについてがんに影響をうけた人と支える人がともに話し合うきっかけになることを願っています。
菊地 栄次
( きくち えいじ )
聖マリアンナ医科大学 腎泌尿器外科学 教授
泌尿器科系の代表的な悪性腫瘍に前立腺がん、膀胱がんがあります。早期前立腺がんの予後は一般的に良好で、ゆえに性機能温存を視野に入れて治療計画を立てることが可能です。膀胱がんは筋肉に浸潤していない状態であれば膀胱温存が可能で性機能は保たれます。がんの根治性と性機能温存のバランスをきちんと理解した上で治療法を選択することをお勧めします。
湯村 寧
( ゆむら やすし )
横浜市立大学附属市民総合医療センター 生殖医療センター泌尿器科
現在自施設で男性がん患者さんの妊よう性温存(精子保存)を実践・経験を積んでおります。その経験から男性若年がん患者さん、がんサバイバーの方々に不妊・性機能などのアドバイスができるのではないかと思っております。
1995年 横浜市立大学泌尿器科学教室入局
以後、藤沢市民病院、横須賀共済病院、横浜市立市民病院などを経て2008年 横浜市立大学附属市民総合医療センター泌尿器・腎移植科助教
2018年〜 生殖医療センター泌尿器科 准教授・部長
2020年〜 横浜市立大学附属市民総合医療センター 副病院長
大川 玲子
( おおかわ れいこ )
鎮誠会千葉きぼーるクリニック/国立病院機構千葉医療センター非常勤
セクシュアリティは誰にも権利(楽しむこと、表現すること、しないこと、強制されないこと・・など)があり、個人の性の健康を維持し促進するように、社会は努めなくてはなりません。性的マイノリティ(LGBT、病気や障害のある人、老人、子供、女性)の性の健康はまだまだ研究不足です。もっと声を大きくして求めましょう。
宇津木 久仁子
( うつぎ くにこ )
(公財)がん研究会有明病院 健診センター、婦人科、リンパケア室
セクシュアリティーは個人差が大きいので、その重要性は人それぞれです。自分の悩みは、口に出さないとわかりません。医療者や同じ立場のがん経験者の体験を聞くことで、解決できることもあるかもしれません。C N Jのこのような企画をぜひ生かして欲しいと思います。
1989-1991年 ベイラー医科大学postdoctoral fellow
1994年よりがん研病院勤務