LGBTQ+/SOGIEと医療

医療現場では、性体験の有無やパートナーのことを聞かれることがあるため、LGBTQ+の人は、自らの性的指向や性自認を知られたくないという思いが先行して、医療機関の受診を躊躇(ちゅうちょ)する場合があります。そのため、がん検診を受けなかったり、「がんかもしれない」と思うような症状があったりしても、受診が遅れる傾向があります。がんと診断され治療を受ける過程でも、問診票、入院や手術の同意書の性別の選択肢が女と男しかなかったり、同性のパートナーが一緒に病状の説明を聞くのを断られたり、医療機関の無理解による障壁を感じた経験があるかもしれません。

しかし、近年、性の多様性に対応し、LGBTQ+であることが医療を受ける障壁にならないようにしようという動きが、徐々に医療機関にも広がり始めています。治療中、あるいは入院中に配慮してほしいことがあったら、医師、看護師、病院の相談員など、話しかけやすい医療者に伝える方法もあります。まだ少数ですが、院内にSOGIE相談窓口を設置したり、LGBTQ+に関する研修を受けた職員がレインボーバッジを身に着け、当事者が相談しやすいようにしたりする動きもあります。相談員によってLGBTQ+に対する理解度には差がある可能性はありますが、がん診療連携拠点病院の相談支援センターで相談してみるのも1つの方法です。

がんの治療を受けている病院内にアライ(Ally)が見つからなければ、自治体のLGBTQやジェンダー関連の相談窓口に相談してみましょう。あるいは、一般社団法人社会的包摂サポートセンターが運営する電話相談「セクシュアルマイノリティ専門ライン」に電話で相談する方法もあります。

参考文献・参考サイト

一般社団法人社会的包摂サポートセンターが運営する無料電話相談「セクシュアルマイノリティ専門ライン」
🆓0120-279-338(岩手県、宮城県、福島県からかける場合には🆓0120-279-226)
順天堂医院のSOGIへの取り組み

 

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