肺がんとは
Q.肺がんとはどのような病気ですか
A.肺がんは、気管や気管支、肺胞の細胞ががん化したもので、発生部位別に中心型と末梢型に、また組織別に非小細胞肺がんと小細胞肺がんに分けられます。
主たる原因は喫煙ですが、非喫煙者でも発症する人が増えています。
肺は呼吸をつかさどる臓器です。
呼吸は口や鼻から吸った空気が気管から樹枝のように広がった気管支を通って肺胞という小さな袋に入り、そこで血液中の二酸化炭素と空気中の酸素を交換(ガス交換)することにより営まれています(図表1)。
肺がんは、空気の通り道である気管や気管支、ガス交換の場である肺胞の細胞が何らかの原因でがん化したものです。
発生部位別に肺の入り口付近の太い気管支にできる中心型(肺門型)肺がんと肺の奥のほうにできる末梢型(肺野型)肺がんに、組織の違いにより非小細胞肺がん(腺がん、大細胞がん、扁平上皮がん)と小細胞肺がんに分けられ、それぞれ性質や経過、治療方法および治療効果が異なります(図表2)。
肺がんの約85%は非小細胞肺がんで、最も多いのが腺がんです。
肺がんの主たる原因は喫煙で、中心型の扁平上皮がんと小細胞肺がんは喫煙と深く関係しています。
しかし、末梢型の腺がん、大細胞がんは喫煙との関連が低く、非喫煙者でも発症します。
肺がんの罹患率は40歳代後半から増え始め、高齢になるほど高くなります。
肺がんは無症状のうちに進行し、ほかのがんよりも転移しやすいため、治りにくいがんの1つであるといわれています。
参考資料
もっと知ってほしい肺がんのこと 2017年版,pp.4
公開日:2022年1月21日 最終更新日:2022年1月21日