知っておきたい 膀胱がん医学用語集
知っておきたい 膀胱がん医学用語集
腫瘍
組織のかたまり。良性と悪性がある。
良性腫瘍
がんではない腫瘍のこと。無限に増殖したり、ほかの臓器に転移したりすることはない。
悪性腫瘍
がん化した腫瘍のこと。無限に増殖し、ほかの臓器に転移して生命に著しい影響を及ぼす。
病期(ステージ)
がんの広がりの程度を示す言葉。治療の効果で、がんが小さくなっても病期は変わらない。
深達度
がんが達している根の深さ。
異型度
膀胱がんの組織の構造と細胞の形によって、周りに広がり(浸潤し)にくい低異型度か、広がりやすい高異型度に分けられる。
浸潤(しんじゅん)
がん細胞が増殖し、周囲に侵入して組織を壊していくこと。
転移
がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗ってほかの臓器に移動し、そこで広がること。
リンパ節
病原菌や異物による感染と闘うための小さな豆状の器官。体中にあり、リンパ管でつながっている。
原発巣と転移巣
がんが最初にできたと考えられる部分が「原発巣」。そのがんが転移した部分が「転移巣」。転移巣のがんは原発巣のがんに準じた治療が行われる。
顕微鏡的血尿
尿検査で発見され、顕微鏡でしか確認できないくらい微量の血尿。
病理組織診
組織を採取して、がん細胞があるかどうかを顕微鏡で調べる検査。
腫瘍マーカー
がん細胞が増殖したときに尿中や血液中に特徴的に産出される物質。膀胱がんでは尿中腫瘍マーカーNMP22、BTAが診断補助に使われるが、この数値が上がっても必ずがんがあるとは限らない。
ウロビジョン
尿中細胞の遺伝子異常の有無を調べて膀胱がんの再発の有無を診断する検査。この検査の併用によって尿細胞診だけでは見つかりにくい再発病変の早期発見が期待される。
生存率
診断や治療開始から一定期間(1年、5年など)経過したときに生存している患者の比率(割合)。病期や治療ごとに過去の数値から計算する。
予後
病状(またはがんの状態)がどのような経過をたどるのかという見込みや予測。
参考資料
もっと知ってほしい膀胱がんのこと 2022年版,pp.19